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店長の独り言 2015年9月号
今再びウクライナについて

   今日9月30日に
安倍総理が国連総会で
シリア・イラク難民への支援と
中東周辺での平和構築のために
15億ドル(1800億円)の拠出を表明しました。

安倍さんはきっと
海外ではとても気前のよい人だと思われていると
思います。

15億ドル(1800億円)
という数字も
これが初めてではありません。

安倍さんは、2014年3月ハーグでのG7でも
当時のウクライナ暫定政権に対して
円借款中心の最大で15億ドル(1800億円)
規模の支援を約束しています。

そして
14年7月に
その第1段として
チェルノブイリ医療支援に3億5千万円の無償支援を調印しました。

ウクライナでは間違いなく
安倍さんは気前がよくて
よい人だと思われていることでしょう。

でも
ウクライナのことを少しでも知っている人であれば
もう少し慎重になった方がよいのではないのか
と考えていると思います。

40・50年かけて返済をする超低金利の借款など
政権が代われば
チャラになってしまいますし
政権内部で援助金が無くなることもよくあることです。

2008年、09年に麻生政権時代に
温室効果ガス排出権取引で
200億円を資金提供しましたけど
当時のウクライナ政権は
環境対策に使うのではなくて
年金支払いと
ロシアへの天然ガスの支払いに当てられました。

それに対し日本政府は1度は抗議はしました。
が、それっきりで
2014年に政権が代わり
結局は200億円が消えています。

元に戻りますが
1800億円と言えば
この夏に話題になった
新国立競技場がもう一つ建ちます。

ウクライナ支援にはどうしても慎重さが必要で
こんなに気前よく提供している国はないでしょう。

ウクライナ支援よりは
福島支援を!
という意見には賛同せざるを得ません。

みなさんは
どう思われますか?


2015,9,30
      
 
軍事パレードについて

   9月3日に中国の北京で
「抗日戦争勝利70周年」を祝って?軍事パレードが
行われた
という報道で
中国のパレードを少しだけ見ました。

その中で
CCTV(中央電視台)による中継で
戦車やヘリコプター、戦闘機の車載カメラ・アングルが
話題でした。

それで思ったのですが
紹介されたカメラ・アングルが
5月9日にモスクワで行われた戦勝記念パレードを
ロシアのTV局が中継したものに
とても似ていたのでした。

アングル写真については
7月のこの欄で紹介しましたので
興味があれば見てみて下さい。

ヘリコプターの編隊で
「70」の文字を描いたのも同じでした。
(ロシアのそれの方が上手いと思いましたが)

習近平主席は
5月9日のモスクワでの式典に招待されて
見に来ていたので
ロシアのパレードを手本にしたのだと思いますが
中国TV局クルーも訪露して
オスタンキノ(ロシアTV1)の撮影方法を
手本にしたことがよくわかります。

でも
式典の中での大きな違いは
パレード参加各部隊兵士を閲兵する方法で
人民服姿の習主席が
自らオープンカーに乗って
「皆さん、こんにちは」
とか
「皆さん、ご苦労さま」
と言っているところです。

ロシアのそれでは
国防大臣がオープンカーに乗ってするもので
(最初は馬に乗ってやっていたものが近代化した歴史があります)
「パレードの準備が出来ました」
と言う各部隊長が報告するのを受けるためのものです。

それに対し
習主席は「こんにちは」という挨拶をし
なんと敬礼の手も逆。
軍出身者では有り得ないことでしょう。

パレードを見ている姿も
リラックスしてました。
そんな習さんのくだけた様子は
却ってよかったように思いましたが。。。

ロシアでは国防大臣がする役割を
習主席自らがするということは
ロシアのパレードは
軍が主役で
中国のそれは
主席が主役
ということを現していたのかもしれません。

「抗日戦争勝利」というのも
中国共産党にとっては
本来はおかしなことですから
何でもないのでしょう。


ところで
ロシアの軍事パレードは
今年も盛大に行われたわけですが
今春
ある東欧の友人に
「パレードは一体いつまでやるのだろう?」
という問いかけをしてみました。

その答えは
「止めることは難しい」
というものでした。

その理由としては
「第二次世界大戦での犠牲者があまりにも多すぎた」
と言ってました。

1説によると
ソ連の犠牲者は
2千万人を越えています。

日本のそれが
300万人強であることを考えると
家族、親戚の者、自分に繋がる誰かが犠牲者になっているわけで
今年5月9日の軍事パレードの後に行われた
大戦で犠牲となった人々を追悼する市民パレード
40−50万の人たちが参加したことも
首肯けます。

また、ロシアでの式典の意味は
元従軍兵士、犠牲になった人たちに対する
感謝と追悼があります。

そのことは
今年のプーチン大統領の挨拶の中で
「帰ってこれなかった人たち、
今私たちと共にいない人たちのために黙祷をしましょう」
という言葉が入っていたことにも表れていました。

もちろん
ロシア人の友人の中にも
毎年毎年
多くのお金を使い
市中心部が封鎖され
(北京のように地下鉄までが止まるほどの
厳戒態勢ではありませんが)
「うんざりしている」
という声はあります。

中国の
「抗日戦勝勝利」は今年が第1回目だったわけですけど
ロシアでのパレードは
いずれ違う形に変わっていくような気がします。


2015,9,7
     

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