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店長の独り言 2019年7月号
 ↑キーエフ駅の列車 
 ↑キーエフ市内のバス 
 ↑キーエフ市内のメトロ
 ↑キーエフ市内中心部の通り 
↑ウクライナ最高会議での
「ウクライナ語の国家語としての機能保障」法案
可決結果(賛成278:反対38)
  
 ↑2017年の独立広場の時計台ビル
2014年の暴動で燃えたビルに覆いが掛かったまま

↑2017年の独立広場の時計台ビル 
↑2018年の独立広場の時計台ビル
燃えたビルの覆いがかなり汚れている
 
 ↑2019年の独立広場の時計台ビル
5年後にようやく修復された
 
 
 
2019年4月ウクライナ語公用語法案可決

  2019年のキーエフは
相変わらず国旗カラーの青と黄色に染まったままでしたが
4月25日にさらに2019年で一番と思われることが起きました。

4月25日、
ウクライナの議会である最高会議は
「ウクライナ語の国家語としての機能保障」法案
という変てこな名前の法案が
圧倒的多数で可決されました。

これは実質
ウクライナ公用語法であり
公的な場所でのウクライナ語の使用を義務付けており
違反をすると罰則があります。

もっとはっきり言えば
公的な場所でのロシア語使用禁止法です。

実は
このウクライナ公用語法案は
2014年のキーエフ暴動の折
ヤヌコヴィッチ大統領政権が倒れた混乱に乗じ
最高会議が可決したもので
そのことがウクライナ東部やクリミアでの動揺につながり
ウクライナがロシアに
クリミアを奪われた直接的な原因にもなったのでした。

当時は
拙速などさくさに紛れた法案可決だっただけに
すぐさま撤回を余儀なくされたものです。

つまりは
ウクライナ民族派にとっては悲願の法案だったわけですけど
そのせいか
法案可決直後最高会議では
代議員たちが感極まってか
全員起立して
自然にウクライナ国歌の斉唱が起きました。

その光景は
とても恐ろしいもので
TVのニュースを映像で見ただけですが
思わず恐怖を感じて
ぞっとしました。

その同じ日のニュースで
ロシア政府が
ウクライナ東部の紛争地域の住民に対して
希望者にはロシアのパスポートを発給する
と伝えています。

それは人道的な理由によるのもだ
と説明されていました。

ウクライナ東部の住民は
ウクライナ国内ではならず者、犯罪者とされているため
人道的な見地から
それを救うものだ
ということらしいです。

どちらも非難されてしかるべき
由々しき事態なのですが
それが
思わぬところで身近な問題として降りかかってきてしまったのです。

今年のモスクワからキーエフへの移動の際
列車が運行されているか否かわからなかったので
(実際には1日1便だけ直行列車がありました)
ミンスク経由での飛行機で移動をしたのです。

キーエフの国際空港は2つあります。
行きはボリスポリ空港に
帰りはジュリャーヌイ空港を利用しました。

どちらの空港も
税関、出入国検査の折
係員はウクライナ語でしか話をしてくれません。

これはひょっとして
ウクライナ公用語法にせいか?
と思いつつも
ウクライナ語はわかりません。

それで
ロシア語で応えてみると
やっぱりウクライナ語でしか話してくれないのです。

困りはてて
ロシア語で
「わからないんですけど」
と言うと
ようやく流暢なロシア語で
というか
ほとんどロシア人と変わらない早口のロシア語で対応してくれました。

ウクライナ以外の
世界の国々で
ウクライナ語を話せる人が一体何人いると思っているのか?
と文句の1つも言いたくなるような
気分でした。


2019,7,31
    

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