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店長の独り言 2005年8月号 |
DVDは売っていない? ロシアやウクライナのDVDは、システム(方式)がPALなため、日本の普通のDVDプレーヤーでは見れないが、マルチシステムの機種だと問題なく 再生できる。音楽のセンスのよさは、ロシアンポップス・ファンならよくご存知だろうが、彼らが作り出す映像も独特で、ビデオクリップはとても面白い。 1度見ると病み付きになる。 ロシアのアーチストには、単に歌うだけではなく、踊りが重視されるから、映像向きとも言える。結構セクシーで露出度が高いので、最初は面食らうかも しれないけれど、様々な仕掛けがあったりして、エンターテイメント性が高い。流石芸術の国と思わせる一面がある。 一般的なビデオクリップもいいけど、ロシアにも紅白歌合戦にあたるものがあり、毎年年初め行われる音楽祭のDVDは極めつけだ。歌とインタヴューの 構成で、その撮り方は日本ではまずお目にかからない斬新なもの。今が旬な歌手から中堅歌手、大物歌手までまとめて見ることができるから、オムニバス DVDとしても優れている。 ロシアのDVDがこれだけ面白いのだから、ルーマニアのDVDはもっと面白いに違いない。だって、ルーマニアにはジプシー音楽、マレーネ音楽の伝統が あり、ロシア人同様が踊りが大好きな国民だからだ。 最初はサツ・マーレやスチャヴァの地方都市で探してみた。しかし、CDショップの店員は一様に「ブカレストにならある」と言う。それでブカレストまで行った。 結論から言うと、全くない。盗難防止用の立派なセンサーや視聴用のヘッドフォーンコーナーはあっても、DVDコーナーはない。一体どうなっているのだ。 まだ探し方が悪いのかもしれいが、サツ・マーレのお店のお姉さんは一体なにを根拠に「ブカレストDVD説」を言ったのだろうか?まだまだDVD探しの旅は 続く。 2005,08,30 東ヨーロッパのCDショップは進んでいる 最近のロシアやウクライナのCDショップは、入り口に盗難防止用のセンサーがついていて日本のショップと余り変わらないが、東ヨーロッパのCD ショップはさらに進んでいる。ポーランドとルーマニアのチェーン店になっている大型のCDショップでは、視聴が自由にできる。ルーマニアの場合は、 日本にあるショップと同様視聴用のヘッドフォーンが置いてあるコーナーに並んでいるものしか聴けない。 一方、ポーランドのショップでは、ヘッドフォーンの傍にあるセンサーにCDのバーコードをかざすとそのCDが聴ける仕組みだ。これはとても便利で、脇に 並ぶものだけでなく、ランダムに自分が興味を持つCDが自由に聴けるから、購入をしてから失敗をしたというようなケースがなくなる。 もちろん、購入前に聴いてしまっては楽しみが減ると思われるかもしれないが、そうそう何度も行ける店ではないことを考えれば有益だし、とりわけ、ロシア やウクライナでは言葉がなんとかわかるからよいが、ポーランド語が全然わからない者には大いに助かる。 こんなふうに書くと東欧の至るところでの話のように受取られてしまうかもしれない。でも、実際はポーランドではワルシャワ、ルーマニアではブカレスト だけの話。では、地方やロシア、ウクライナでは視聴ができないか、というとそうでもない。「聞かせてくれ聴かせてくれ」と言うと幾らでも聴かせてくれる。 ルーマニアの地方都市でのことだが、やはり言葉が今一つよくわからないので、店のキレイなお姉さんに身振り手振り英語で「それを見せて」と言ったつもり だったのに、気がつくと彼女はCDのキャラメル包装を破っていた。 それで合点がいった。よくキャラメル包装がしてあるのに、中を開けると指紋がついていたり汚れていたりするCDに出くわす。そのような指紋はあのキレイな お姉さんたちのものだったのだ!? 2005,08,26 CDはどこで買うか? ロシアやウクライナ、東ヨーロッパでCDを購入しようとすると一体どこで買えばいいのだろうか?これが結構たいへんな問題なのである。 ロシアがソ連だった頃は、モスクワのノーヴイ・アルバート通りにあるメロディア本店に行けばよかった。この店の前にもCDキオスクが何軒かあって重宝した。 それが今は全く様変わりをした。まず、メロディア本店がなくなってしまった。ずっと工事中だったので、新装オープンかと思ったら、全然違うテナントが入って しまい、当然周辺にあったキオスクも今はない。 地下鉄駅の出口近くにあるCDキオスクや書籍を取り扱うドーム・クニーギー1F、ビブリオ・グローブス地下1Fで買うことができる。 ウクライナのキーエフではロシアとはまた違って、ユーロ・スターという大きなCDチェーン店ができた。ここは品揃えもよく、便利だ。その他ではモスクワ同様 地下鉄駅周辺にあるCDキオスクや独立広場にある路上のCD屋さんでも売っている。 東ヨーロッパで既にEU入りを果たしたポーランド、チェコ、スロバキア、ハンガリーでは大きなショッピングモールに行けばたいていCDショップがある。 ルーマニアはちょっと変わっている。ブカレストの場合、全国規模のCDチェーン店の他に、地下鉄構内にあるCDキオスク、マクドナルド、ガソリンスタンド でも売っている。 旧ソ連圏や東欧諸国の場合、まだまだ流通機構が整備されていない。そのためか、「えっ、こんなところに!」というような場所にあるキオスクで探していた CDを見つけたりする。そんなときには涙が出るくらいウレシイものだ。 2005,08,19 CD-Rに要注意 最近入荷するものの中にCD-Rが混じっていることがある。これは非常に困りものだ。ちゃんとキャラメル包装されているものなので、現地で 調達するスッタフを責めるわけにはいかないし、かと言って正規に販売はできない。幸いこうしたケースはまだ稀なので、ほとんどがサンプル品として コレクションに入れるしかない。ケース・バイ・ケースで販売も可能ではあるが、それでも了解を得る必要があるし、何より信用に響くのでごくごく一部の ものに限られてしまう。 では、何故このような商品が入ってきてしまうのかというと、ロシアやウクライナのCD事情による。大体CDを地下鉄の構内などで購入しようとすると、 ライセンスものにするか、非ライセンスにするか、それともケースなしの非ライセンスものにするかと訊かれる。こうしたことはCDに限られたことではなく、 旧ソ連諸国でコピー商品を作ってロシア、ウクライナに持ち込むルートがあるのだ。地下鉄の定期券、バスチケットでもそうしたルートから入ってくるようだ。 まあ、日本でも偽造券事件があるくらいだから、ロシアやウクライナであるのも仕方のないことかもしれない。 2005,08,16 輸入CDは生もの 輸入CDを扱っていて感じることは、CDでも生ものだなぁ〜ということ。日本のような便利な国にずっと住んでいるとわかりにくいが、外国では、 とりわけ旧社会主義圏のロシアやウクライナ、東ヨーロッパでは、流通のシステムがまだ確立されているとは言えないし、再販制度もどうなって いるのかよくわからない。そのため「ある時期にはどこででも入手できたもの」が、ある日ぱったりと市場からなくなってしまうことがある。 似たようなことを買い付けに行っているときに経験したことがある。ショーウインドウで見たものを購入するかしないか迷っているうちに通り過ぎて しまう。やっと意を決して戻ってその店の前に戻ってみると、なんと休憩時間で閉まっていたり、担当部署の店員が遊びに行ってしまっていて、 目の前にあるのに買えなかったことが1度や2度ではない。 それで「人々は不自由をしていないのだろうか」、と思うのだけれど、生まれたときからずっとそ うであれば、不自由さなどなく、「そういうものだ」 と言うことになるのかもしれない。それぞれの国に、それぞれの事情や常識が生まれるわけだ。 それで、上記のような安定供給とはほど遠い国の商品を入手しようとすと、勢い”衝動買い”をするしかないのだ。とにかく、「あるとき」に、「目にした とき」に買うしかない。生鮮食料品と全く同じとレベルで考えてもらわないと、本当に欲しいものは手にできない。「見つけたときが買いとき」で、 生ものだから「迷っている暇はない」。 でも、いつも”新鮮”な商品なんてどこにもあるわけではない。その意味では凄いと言えないのかな? 2005,08,12 |