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店長の独り言 2018年6月号
↑TV画面右下にウクライナ国旗
↑キエフ市内のATM 
↑キエフ市内のアパート屋上に掲げられた
星形飾りが国旗カラーに
 
↑キエフ市内のスーパーのワイン売り場 
↑国旗を手にしている民族衣装の人形 
↑キエフ市内のバス停留所 
↑キエフ市内の川の噴水根元が国旗カラー 
↑キエフ市内のクワス売りの樽 
↑キエフ市内のキオスク側面の看板 
↑キエフ市内の劇場案内板 
2018年春のウクライナ

  2018年春のウクライナは
天気もよく、毎日が穏やかでした。

そして
ホテルでTVを見ていて
気づいたのですが
昨年まであった画面隅のウクライナ国旗は
ほとんど姿を消していたのです。
(TVのウクライナ国旗については
2015年6月号2016年6月号で紹介してます)

そうか
ウクライナも一時のナショナリズムの嵐が
過ぎ去ったんだ、
そう思ったのは一瞬のこと。

キエフの街中に出てみると
状況はほとんど変わっていないか
むしろ
ナショナリズムは一層強くなっているのではないか
とさえ思わせるものであふれています。

住居表示の看板、
ATMのパネル、
そして
ソ連時代に立てられた歴史的建築物屋上に掲げられた
赤い星飾りだったものが
なんと
青と黄色のウクライナ国旗カラーになっているではありませんか。

スーパーのワイン売り場では
国産ワインの表示に国旗そのものが。

お土産物屋さんのショーウインドウには
国旗を手にした民族衣装の少女。

バス停留所
橋の手すり
公園のすべり台。

そして
なんと
川の中程に設置された噴水の根元までが
まるで隠れキリシタンの十字架の如く
国旗カラーに。

様々な街中のコマーシャル用の看板
クワス売りの樽
テント
花壇
キオスクなどなど
町の隅々にまで
国旗カラーが浸透していたのです。

そして
なにより驚いたことは
昨年春よりも明らかに
街中からウクライナ語が聞こえてきたことです。

そんなふうに感じたことは今年が
初めてです。

キエフでは
数年前までは
ウクライナ語で話す人は稀でした。
話すときも
わざと大きな声で話し、
「私は今
ウクライナ語で話しています」
と自己主張をしている感じでした。

それが今では
お店に入ると
まずウクライナ語で
「こんにちは。」
と挨拶をされます。

「店舗ではウクライナ語を話そう」
キャンペーンをしているのではないか
と思ってしまうくらい変わりました。

今ウクライナで進行していることは
歴史の書き換えと
ウクライナナショナリズムです。

ウクライナナショナリズムは
2014年以降
表面的な広がりだったものが
今は進化し
静かに
でも確実に
深く広く浸透してきているように見えます。

この先
ウクライナがどこへ向かおうとしているのか
心配でなりません。


2018,6,23
      

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